赤ちゃんがハイハイする前兆は?いつから?促す方法を作業療法士が解説
「ハイハイの前兆が見られなくて心配」
「どうしたらハイハイできるようになるだろう」
周りの赤ちゃんがハイハイを始めているのを見ると、うちの子はいつ始めるのかと不安になることもありますよね。
赤ちゃんがハイハイを始める時期は生後7~8ヶ月頃が多いですが、個人差が大きく、ハイハイの前兆もさまざまです。
この記事では、ハイハイを始める時期や前兆、ハイハイが発達段階に与える影響などについて作業療法士が解説します。ハイハイを促す方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
赤ちゃんそれぞれの成長を見守りつつ、上手にハイハイができるようそっとサポートしてあげましょう。
目次
赤ちゃんのハイハイはいつから?何ヶ月ごろ?

赤ちゃんのハイハイは、一般的には生後7~8ヶ月ころから開始すると言われています。
ハイハイとはどのような状態を言うのか、実際に生後どれくらいから開始している子が多いのか詳しく説明していきます。
ハイハイとは?
「ハイハイ」とは、一般的に赤ちゃんが床に「手のひら」と「ひざ」をついた四つんばいの状態で、おなかを床につけずに、腰とおしりを上げて前に進む動作のことです。
ずり這いは、おなかを床につけたまま、ほふく前進のように腕や足を動かして進む動作で、ハイハイができるようになる少し前にみられることがあります。
ハイハイをする月齢の目安や平均は?
ハイハイは、早い子で生後5~6ヶ月頃に始まり、生後8ヶ月頃に約半数の子ができるようになっています。さらに、生後10~11ヶ月には90%以上の子がハイハイを始めています。
つまり、約半数の子ができるようになる生後8ヶ月ごろが平均といえるでしょう。1歳ごろまでには、ほとんどの赤ちゃんがハイハイをできるようになります。
こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」によると、月齢ごとの「ハイハイができる割合」は以下のとおりです。
| 5~6ヶ月未満 | 6.3% |
| 6~7ヶ月未満 | 19.5% |
| 7~8ヶ月未満 | 47.6% |
| 8~9ヶ月未満 | 67.4% |
| 9~10ヶ月未満 | 76.4% |
| 10~11ヶ月未満 | 91.0% |
| 11~12ヶ月未満 | 99.3% |
| 1年0~1ヶ月未満 | 99.0% |
| 1年1~2ヶ月未満 | 98.7% |
| 1年2~3ヶ月未満 | 100% |
あくまでも平均ですので、周りと比べすぎず、赤ちゃん自身の成長を見守っていきましょう。
ハイハイを始める前兆│3つのサイン

ハイハイを始める前兆として、一般的には以下のような動作がみられます。
- ・お座りで身体を前後にゆらゆらする
- ・四つ這いから前後運動する
- ・ずり這いからお尻を上げようとする
それぞれの動きを詳しく見ていきましょう。
お座りから体を前後に動かしてゆらゆらする
赤ちゃんがお座りの姿勢で安定して座れるようになると、体を前後に揺らす動きをよく見せます。赤ちゃんがこのような動きを見せ始めたら、ハイハイ開始が近いサインかもしれません。
この動きは、体幹の筋肉を鍛え、重心の移動を学ぶための重要なステップです。このゆらゆら運動は、ハイハイに必要なバランス感覚や、手とひざを使って体重を支える感覚を養うのに役立ちます。
ゆらゆら運動が見られたら、ハイハイの土台作りが始まっている証拠といえるでしょう。
四つ這いから前後運動する
うつ伏せの姿勢から手とひざをついて体を持ち上げ、四つ這いの姿勢をとるようになるのもハイハイの前兆の一つです。この四つ這いの姿勢で、赤ちゃんが体を前後に揺らす動きを始めたら、いよいよハイハイが間近です。
これは、体重を移動させ、手足を交互に動かす練習になります。床を蹴る練習をしたり、前に進むイメージをつかもうとしている段階と言えるでしょう。
近いうちにハイハイを始める可能性が高いです。
ずり這いからお尻を上げようとする
ずり這いをしている赤ちゃんが、お尻を高く持ち上げようとする動きもハイハイの前兆です。
これは、四つ這いの姿勢になるための準備段階で、足の筋肉を使い、股関節の柔軟性を高めています。
ずり這いとは異なり、手とひざを使い全身で移動するハイハイに移行するために、赤ちゃんが次の段階へと進もうとしているサインです。
いざり這い、高這いなど多様なハイハイ

一般的なハイハイだけでなく、赤ちゃんによって多様なスタイルの移動の仕方があります。
ハイハイ以外の移動方法を見てみましょう。
いざり這い
「いざり這い」とは、ハイハイをせずに、座った姿勢のままお尻を床につけて移動する赤ちゃんの動きを指します。
別名「シャフリングベビー (shuffling baby)」とも呼ばれています。いざり這いをする赤ちゃんは、お座りでの移動を選んでいるのが特徴です。
うつ伏せで寝ることを嫌がる事が多く、やや歩行開始が遅れる傾向があるといわれています。歩行を獲得した後の発達は、他の子に徐々に追いついていくことが多いです。
参考:大阪小児科医会いざりっ子(シャフリングベビー) | 大阪小児科医会
高這い
高這いは、ひざを床につけずに、ひじとひざを伸ばした状態で進むハイハイのスタイルです。
高這いは、通常のハイハイよりもさらに全身の筋肉を使い、高いバランス能力が求められるため、多くの赤ちゃんはハイハイができるようになってから高這いへと変化します。しかし、赤ちゃんの成長は個人差が大きく、必ずしもこの順番通りに進むわけではありません。
高這いをしないで伝い歩きへと進んでいく赤ちゃんもいます。
その他のスタイル
ほかにも、片足はひざを床に、反対の足は足の裏を床について、高這いとハイハイの間のようなスタイルをとる赤ちゃんや、四つ這いの状態からカエルのような動作で前に進む赤ちゃんなど、個性豊かなスタイルがあります。
中には、あお向けで足で床を蹴って進む「背ばい」という方法をとる赤ちゃんもいます。
みんなそれぞれ、個性豊かで素敵なスタイルですね。
ハイハイが発達段階に与えるメリット

赤ちゃんのハイハイが発達段階に与えるメリットは、以下の3つがあります。
- ・股関節周囲の安定性アップ
- ・全身の筋力向上
- ・脳の活性化
ハイハイをすることで、身体的な発達のみならず、知的な発達も促されます。
どのような効果があるのか詳しく見ていきましょう。
股関節周囲の安定性がアップする
ハイハイは、股関節を繰り返し動かし、体重を支える運動です。
転ばないようにバランスを取りながら繰り返し股関節を動かすことで、お尻や太もも周囲の筋力がアップし、骨盤や股関節の安定性が向上します。
これにより、その後の歩行や立つ姿勢を安定させるための基礎ができます。
ハイハイでの移動を繰り返すことで運動能力がアップし、つかまり立ちや伝い歩き、そして一人歩きへスムーズに発達が促されるでしょう。
全身の筋力が鍛えられる
ハイハイは、股関節周囲のみならず、腕、足、背中、お腹など、全身の筋肉をバランス良く使う運動です。特に、腕で体重を支え、足で床を蹴り出す動作は、腕や足の筋力アップにとても有効です。
また、身体を前に進めるために体幹の筋肉も自然と鍛えられます。
ハイハイを始めると、運動量が大幅に増えて体が引き締まるため、一時的に体重が減少する赤ちゃんもいます。
大人がハイハイの動作をしてみると、とても疲れることがわかりますよ!赤ちゃんってすごいですね。
行動範囲が広がり脳が活性化する
ハイハイによって赤ちゃんは自分の意志で移動できるようになり、行動範囲が大きく広がります。これにより、今まで手の届かなかったものに触れたり、目線が上がって新しい景色を見たりと、様々な刺激を受ける機会が増えます。
積極的に行動することで、知的好奇心が刺激され、五感が発達し、脳の活性化につながるのです。
赤ちゃんが自分で考え、行動する経験は、問題解決能力や自立心の育ちにも役立ちます。
ハイハイをしなくても心配しすぎなくて大丈夫

ハイハイのメリットを解説してきましたが、赤ちゃんによってはハイハイをせずに、ずり這いから直接つかまり立ちを始めることや、高這いを飛ばして歩き始めることもあります。
それぞれの赤ちゃんに合ったペースで発達が進むため、順番が前後したり、一部の動きを飛ばしたりしても、心配しすぎる必要はありません。
また、いざり這いや高這いなど個性的なスタイルの移動方法を好む赤ちゃんもいます。
ハイハイをしない、みんなと同じ移動方法ではない、というだけで心配しすぎなくても大丈夫です。もし、ハイハイや発達に関して気になる点がある方は、小児科で相談してみると良いでしょう。
赤ちゃんにハイハイを促す方法は?

ハイハイを始める時期には個人差があるため、焦って促したり、練習しなくても大丈夫です。
ただ、赤ちゃんがハイハイを始めたそうにしている場合はそっとサポートしてあげると良いでしょう。
ここでは、具体的なサポートを紹介します。
周りの人がお手本を見せる
赤ちゃんにハイハイを促すには、まず周りの大人がお手本を見せるのが効果的です。
赤ちゃんは周りの動きをよく見て真似をしようとするので、大人が赤ちゃんの目の前で四つ這いになり、ゆっくりとハイハイする姿を見せてあげましょう。
「こうやって動くんだよ」と声をかけながら、楽しそうに動く姿を見せることで、赤ちゃんは興味を持ち、自分でもやってみようという意欲が湧いてきます。パパやママが一緒にハイハイすることで、赤ちゃんとのスキンシップにもなり、親子の絆も深まります。
大人だけでなく、兄弟やハイハイができるお友達にお手本を見せてもらうのもおすすめです。
ハイハイの動きをサポートする
赤ちゃんがハイハイを始める前兆が見られたら、その動きを優しくサポートしてあげましょう。
たとえば、うつ伏せで四つ這いになろうとしている時に、お尻を軽く持ち上げてあげたり、足の裏に手を添えて蹴り出すのを助けてあげたりすると良いでしょう。無理に動かすのではなく、あくまで赤ちゃんの「自分で動きたい」という気持ちを後押しするイメージです。
赤ちゃんが自分で体重を支え、バランスを取ろうとするのを手伝うことで、ハイハイに必要な筋力と感覚を養うことができます。
おもちゃを使って誘導する
赤ちゃんの手が届かない少し先の場所に、赤ちゃんが好きなおもちゃを置いて誘導してみましょう。最初は短い距離から始め、少しずつ距離を伸ばしていくのがポイントです。赤ちゃんは「あれが欲しい!」という気持ちから、自然と前に進もうとします。
おもちゃを揺らしたり音を出したりして、赤ちゃんの興味を引き続けることも大切です。
少しでも前へ進めたら、一緒に喜んであげると良いですね。
タオルを使ってハイハイの練習をする
ハイハイを促すためには、タオルを使った練習も有効です。
大きめのタオルを赤ちゃんのお腹の下に挟み、大人がタオルの両端を持って軽く持ち上げます。
この状態で、赤ちゃんの体が床から少し浮くようにサポートしながら、前後に揺らしてあげましょう。このようにサポートすることで、赤ちゃんは自分の体重を支える感覚や、手足を交互に動かす感覚を掴みやすくなります。
短い時間から始め、赤ちゃんが嫌がらない範囲で実施しましょう。
ハイハイを促すおすすめのおもちゃ3選

赤ちゃんにハイハイを促したいときにおすすめのおもちゃを、おもちゃのプロであるCha Cha Chaがご紹介します。
動きのあるおもちゃや、音や光が出て視覚や聴覚を刺激するおもちゃなど、赤ちゃんが興味を持って追いかけたくなるようなおもちゃを使うと良いでしょう。
3ステップでんでんむし│Fisher Price
でんでんむしを転がすと、メロディとライトアップにあわせてスイスイ走り出します。
ついつい追いかけたくなってしまう動きをしてくれるので、赤ちゃんも興味津々。
のりのりのメロディとライトアップのしかけもあり、音や光でも楽しませてくれるおもちゃです。
(対象年齢:3ヶ月~)
ロール&グローモンキー│Bright Starts
ボタンを押すと愉快なメロディと共にピカピカと光りながら転がっていくお猿さん。
ユニークな動きで転がっていくので、赤ちゃんも大喜び。
子どもたちは大喜びで後を追いかけるのでハイハイを促してくれます。
(対象年齢:6ヶ月~)
ハンプティダンプティローラー│ボーネルンド
前に転がすと進んだ分だけ内部でゴムが巻かれ、その反動で赤ちゃんの手元に戻ってきます。
動きのあるものを目で追い、自然とからだが動くようなあそびは、ハイハイの頃にぴったりです。
ハンプティダンプティーを運ぶ赤いローラーは赤ちゃんが握りやすいデザインになっています。
(対象年齢:10ヶ月~)
ハイハイ時期の赤ちゃんと過ごす場合の注意点

赤ちゃんがハイハイを始めると、行動範囲が急に広がります。
部屋の模様替えや整頓をして、危険のないように整えておきましょう。
誤飲に注意する
手の届く範囲に、赤ちゃんが飲み込んでしまうような小さなものがないか確認してみましょう。
ハイハイをする頃の赤ちゃんは、興味のあるものはなんでも口に入れて舐めてしまいます。
とくに、手でつかみやすい大きさのものは気を付けて管理してください。
床だけでなく、棚やテーブルの上など隅々まで確認が必要です。
特に危険なもの(窒息・中毒のリスクが高いもの)は以下のとおりです。
- ・ボタン電池
- ・たばこ
- ・洗剤類、漂白剤
- ・硬貨、小さいおもちゃの部品
- ・磁石(特に複数個)
- ・灯油
- ・農薬
これらを誤飲した可能性があるときは、早急に医療機関に相談しましょう。呼吸が苦しそうなときや、顔色が悪いときなど緊急性が高い場合は救急車を呼んでください。
赤ちゃんが動き始めたら、これまで以上に、短時間でも目を離さないように気を付けてくださいね。
参考:赤ちゃんやこどもを誤飲・窒息事故から守る!万一のときの対処法は? | 政府広報オンライン
床を清潔にする
赤ちゃんがハイハイを始めたら、床を清潔に保つよう心がけましょう。
ハイハイをしながら床を触った手を、赤ちゃんはすぐに口に入れてしまいます。
清潔にするために掃除をすれば、誤飲につながりそうな小さなものを発見することもできます。
こまめな掃除と整理整頓で、赤ちゃんの安全を守ってあげてください。
ケガや転落に注意する
ハイハイを始めた赤ちゃんは行動範囲がグッと広がります。
とくに、注意したい場所は以下のとおりです。
- ・階段
- ・玄関
- ・家具の角
- ・お風呂場への出入り口や浴槽
- ・コンセント(電気系統)
階段や段差には、柵やガードを置いて赤ちゃんが近づけないように配慮しましょう。柵をつけるときは簡単に外れてしまわないか、周囲に登れるようなものは置いていないか、しっかりと確認してください。
机や椅子、棚などの家具の角が尖っていないか確認し、必要に応じてクッション材でガードしておきます。
赤ちゃんは少量の水でもおぼれてしまうことがあるため、お風呂場にひとりで行ってしまうことがないようにしましょう。
また、コンセントの位置は赤ちゃんが触れる場所にあることが多く、穴に指を入れてしまったり、コンセントを口に入れてしまったりして感電のリスクがあります。
コンセントカバーを利用して対策するようにしてくださいね。
一度、赤ちゃんの目線になって家の中全体を確認してみましょう。
まとめ

赤ちゃんは平均して生後8ヶ月頃からハイハイを始めることが多いですが、個人差も大きく、ハイハイの種類もさまざまです。
ハイハイをしない、他の赤ちゃんと違う、と必要以上に不安にならなくても大丈夫です。
ハイハイの前兆が見られたら、見本を見せたり、おもちゃで促してみたり、そっと優しくサポートしてあげましょう。
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赤ちゃんはすぐに成長していき、その都度発達段階にあったおもちゃを選ぶのは大変。
Cha Cha Chaでは、保育士資格等をもった専門スタッフが、興味や発達段階に応じて適切なおもちゃ選びをお手伝いします。
おもちゃのサブスクを上手く活用して、赤ちゃんの発達をそっと後押ししてあげましょう。
すみこ
作業療法士として13年間勤務、現在は医療・教育・育児関連記事を中心にWebライターとして活動中。3児の母(小学生2人&幼稚園児1人)。
作業療法士としての専門知識、母としての育児経験を活かして、具体的でわかりやすい文章を心がけています。
読んでくださる方が前向きな気持ちになれるようなお手伝いができれば幸いです。
主な運営サイト:sumiko-kurashi.com
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