コラム

歩行器代わりに赤ちゃんが遊べるおもちゃ!選ぶポイントや注意点を紹介

2025/10/22

歩行器代わりに赤ちゃんが遊べるおもちゃ!選ぶポイントや注意点を紹介

赤ちゃんがつかまり立ちを始めると、「そろそろ歩行器が必要かな?」「歩行器は歩く練習に便利なのかな?」と考える方も多いのではないでしょうか。

歩行器は歩き始めの赤ちゃんにとって自由に動ける便利なアイテムですが、転倒のリスクや赤ちゃんの発達を妨げる可能性があります。

この記事では、歩行器はよくないとされている理由と歩行器の代わりになるアイテムについて、使用時の注意点とともにご紹介します。

赤ちゃんと一緒に、安全に楽しく歩く練習を始めてみましょう。

歩行器はよくない?その理由

歩行器は保護者が家事をするときなど、赤ちゃんを安全な場所で遊ばせておける便利なアイテムですが、専門家からは使用に慎重な意見も聞かれます。

「よくない」といわれる理由は、以下の2点です。

  • ①筋力やバランス感覚の発達を妨げる可能性がある
  • ②歩行器利用時に事故のリスクがある

それぞれ解説します。

デメリット①筋力やバランス感覚が発達しにくい

歩行器のデメリットとして挙げられるのが、赤ちゃんの股関節や体幹の筋力が発達しにくい点です。

歩行器を使うと、赤ちゃんは本来の歩行で使うべき筋肉を十分に使う機会が減ってしまいます

自分の力でバランス感覚を養う機会も減るため、歩行器なしで歩く際に不安定になることがあります。

また、歩行器の使用はハイハイの期間を短くする傾向があり、ハイハイで鍛えられる全身の協調性や平衡感覚が育たない可能性も指摘されているのです。

しかし、1日中ではなく、保護者の監視下で短時間のみ使用するのであれば、必ずしも問題ではないという見解も出てきているためデメリットを考慮した上で使用を検討するとよいでしょう。

デメリット②歩行器による事故のリスクがある

歩行器は、階段や段差からの転落事故につながるリスクがあります。

歩行器は思った以上にスピードが出るため、少しの傾斜でも勢いがついてしまい階段に滑り落ちてしまうケースが後を絶ちません。

また、歩行器に乗っていると赤ちゃんの行動範囲が広がり、月齢以上のこともできてしまうため注意が必要です

普段届かない位置にあるものにも手が届いてしまい、小さなものや危険物を誤飲してしまうリスクも高まります。

このような事故のリスクから、アメリカやカナダなど一部の国や地域では、歩行器の使用が法律で禁止されているところもあります。

(参考:白神敬介著 歩行発達に関わる育児用具の利用を巡る考察 : 歩行器の問題に着目して

歩行器の代わりになるものは?

歩行器に頼らず赤ちゃんの歩行を促すには、自分で床を蹴って進むタイプのおもちゃの車や、つかまりながら押して歩く手押し車が有効です

おもちゃの車や手押し車は、自分の足で地面を蹴る感覚を覚え、全身の筋肉をバランス良く使うため、つかまり立ちから歩行へと自然に発達が促されます。

物が置かれていない広い部屋で、自由にハイハイをさせることも歩行を促すには重要です。安全な環境で「自分の力で動く」体験をたくさんさせてあげることが、一人歩きへの近道となります。

歩行器代わりになる人気の手押し車3選

赤ちゃんがつかまり立ちをはじめたら遊べる人気の手押し車を紹介します。

シンプルな手押し車から、多機能タイプのものまで豊富な種類があります。

好みや用途にあわせて選びましょう。

ボーネルンド ベビーウォーカー

「ボーネルンド ベビーウォーカー」はつかまり立ちやつたい歩きがはじまる頃から使える木製のベビーウォーカーです。

ハイハイの姿勢からでも赤ちゃんが立ち上がりやすいようにバーがついています。

カートにはお気に入りのおもちゃやぬいぐるみなどが入れられるため、遊びの幅も広がるでしょう。

タイヤはゴム加工してあり、フローリングの床を傷つけないように工夫されています。

対象年齢:1歳頃~

のっておしてすくすくウォーカー

 

「のっておしてすくすくウォーカー」は、手押し車としても、足蹴り車としても楽しめるおもちゃです。

赤ちゃんの成長に合わせてハンドルの高さを2段階に調整でき、長く利用できます。

本体には丸や三角、四角の穴があいており、形にあったブロックを入れる「型はめあそび」が楽しめます。

おもちゃのネジを回して遊ぶこともでき、歩行の発達だけでなく手先の発達も促してくれるおもちゃです。

対象年齢:1歳~

のっておしてすくすくウォーカーはおもちゃのサブスクCha Cha Chaでレンタル可能です。

アンパンマンといっしょにドライブ! 3STEPよくばりビジーカー 

「アンパンマンと一緒にドライブ!3STEPよくばりビジーカー」は、以下の3STEPで長く使えます。

  1. ・大人が押してお座りのまま移動
  2. ・手押し車として歩きをサポート
  3. ・足蹴り車として自分でドライブ

ハンドル部分のボタンを押すと、アンパンマンの声が聞こえたり、歌が流れたりします。

カギ・ミラー・レバー・歯車などの仕掛けも豊富で、赤ちゃんが飽きずに遊べる工夫がたくさんあります。

対象年齢:10ヶ月~5歳まで

赤ちゃんが手押し車を使う際の注意点

手押し車を使って遊ぶ際には、以下の3点に注意しましょう。

  • 正しい使い方で遊ばせる
  • 長時間連続して使用しない
  • 転倒や事故に注意する

それぞれ詳しく説明します。

正しい使い方で遊ばせる

手押し車で遊ぶときは、正しい使い方をしましょう。

赤ちゃんが手押し車に体重をかけすぎないように注意してください。

手押し車に全体重を預けてしまうと、不自然な姿勢で体重を支えることになるため股関節に負担がかかります。

赤ちゃんが背筋を伸ばし、自分の足でしっかりと床を蹴り、適度なバランスを保てるようにサポートしてあげてください。

また、ハンドルの高さが赤ちゃんの体格に合っているか確認し、無理のない姿勢で遊べるように調整することも大切です。正しい姿勢と体重のかけ方を意識することで、赤ちゃんの運動能力を安全に育むことができます。

長時間の使用は避ける

手押し車を長時間連続使用することは避けましょう

赤ちゃんはハイハイやつたい歩きをすることで、全身の筋肉やバランス感覚、手と足の協調性などを総合的に発達させていきます。

手押し車にばかり頼ってしまうと、これらの重要な運動機会を奪ってしまう可能性があります。

手押し車で遊ぶだけでなく、広いスペースで自由にハイハイやつたい歩きをさせてあげましょう。

手押し車はあくまで遊びの一環として活用し、赤ちゃんの自発的な運動能力を十分に伸ばせるようバランス良くいろいろな遊びをしてあげてください。

転倒や事故に注意する

手押し車で遊ぶときは安全な環境で、常に大人が見守るようにしましょう。

赤ちゃんが勢いよく押すと、思った以上にスピードが出てしまうことがあります

そのため、部屋の角や家具にぶつかったり、バランスを崩して転倒したりするリスクがあります。特に、階段や段差がある場所では絶対に使用させないでください。

手押し車で遊ぶ前に、床に滑りやすい物や小さな物が落ちていないか確認し、安全なスペースを確保しましょう。

歩行器の代わりに歩行を促すアイテム

手押し車以外にも、歩行を促すアイテムは以下のようなものがあります。

  • ソファやイスなどの家具
  • 段ボールやプラスチックケース
  • ボールやぬいぐるみなどのおもちゃ

 

ただし、利用時は次の点に注意してください。

①赤ちゃんが遊ぶ用に作られていない点を理解した上で使用すること

②押し歩くことで、床を傷つける恐れがあること

 

注意点を考慮しながら、歩行を促すお助けアイテムとして使ってみましょう。

ソファや椅子などの家具

ソファや椅子などの家具は、赤ちゃんの歩行練習に最適なサポート役となります。

赤ちゃんはこれらの家具につかまりながら立ち上がったり、つたい歩きをしたりすることで、自然に足腰の筋力やバランス感覚を養えます。特に、ソファは高さが低く、つかまり立ちを始める赤ちゃんにとって安全なアイテムです。

ただし、家具を押して歩く場合は、家具の角にクッションをつけるなどケガをしないよう事前に安全性をチェックしてください。

赤ちゃんが転ばないように、大人が見守りながら無理のない範囲で練習させてあげましょう。

段ボールやプラスチックケース

身近にある段ボールやプラスチックケースも、赤ちゃんの歩行練習に役立ちます。

赤ちゃんがこれらの箱を押して歩くことで、手押し車と同じような効果が期待できます。

家にあるもので手軽に試せるのが大きなメリットです。

ただし、箱が軽すぎると、押したときに勢いがつきすぎて転倒する危険性があるため、中に少し重みのあるものを入れるなどして、安定させる工夫をすると良いでしょう。

また、箱の角や縁で赤ちゃんが怪我をしないよう注意してください。遊ぶ際は、家具などの障害物がない広いスペースで行い、常に保護者が見守ってあげることが大切です。

ボールやぬいぐるみなどのおもちゃ

ボールやぬいぐるみなどのおもちゃも、歩行を促すアイテムとして有用です。

赤ちゃんがハイハイやつたい歩きでおもちゃを追いかけることで、自然と全身運動を促せます。

弾んだり転がったり、いろいろな動きをするボールは赤ちゃんの好奇心を刺激して運動意欲を高めてくれるでしょう。

遊びの要素を取り入れることで、赤ちゃんは楽しみながら運動能力を発達させられます。パパやママが一緒に遊びながら楽しく歩行を促してあげてくださいね。

歩行器の代わりのおもちゃを選ぶ際のポイント

歩行器の代わりに使うおもちゃを選ぶときのポイントは以下のとおりです。

  • 安全性能はあるか
  • 発達段階に合うか
  • 使用環境に合うか
  • コストパフォーマンスは良いか

それぞれ説明します。

安全性能はあるか

歩行器の代わりとなるおもちゃを選ぶ際は、安全性を重視しましょう。

体重がかかったときにスピードが出すぎないかや、前輪が浮いて転倒しないかなど確認してください。角が丸く加工されているかどうかも重要なポイントです。

小さな子どもが使うものなので、万が一ぶつかっても怪我をしにくいように、細部にまで配慮された設計のものを選ぶことが大切です。

誤飲してしまいそうな細かい部品もないかチェックし、赤ちゃんが安全に遊べる製品を選んであげてください。

発達段階に合うか

赤ちゃんの発達段階に合ったおもちゃを選ぶことで、より効果的な歩行練習につながります。購入する前に、必ず製品の対象月齢や体重制限を確認しましょう。

また、赤ちゃんの成長に合わせて高さ調整機能がついているものや、座って遊ぶおもちゃから手押し車に形を変えられる成長に応じた機能変更ができるものも便利です。

足が床にしっかりとつくか、無理な姿勢になっていないかなど、実際に試してから購入するのが理想です。赤ちゃんの体のサイズに合っていないと、適切な運動能力の発達を妨げる可能性があるので注意しましょう。

使用環境に合うか

おもちゃが自宅の環境に合っているかも重要なポイントです。マンションなどに住んでいる場合は、キャスターの音や振動が下の階に響かないよう、静音性の高いタイプを選ぶのがおすすめです。

また、フローリングや畳、カーペットなど、床の素材によってもキャスターの滑り具合が変わります。自宅の床材に対応しているか確認しましょう。

さらに、使わない時のことも考えて、収納のしやすさもチェックしておくと便利です。折りたたんでコンパクトにしまえるものや、場所を取らないデザインのものを選ぶことで、部屋をすっきり保てます。

コストパフォーマンスは良いか

おもちゃを選ぶ際は、値段だけでなくコストパフォーマンスも考慮に入れましょう。赤ちゃんが歩けるようになるまでの期間は短く、せっかく買ったおもちゃがすぐに使えなくなってしまうこともあります。

使用期間の長さや、上の子から下の子へのお下がりを考えて兄弟姉妹での使い回しができる丈夫な製品を選ぶのも良い方法です。また、歩行練習が終わった後も、人形遊びのカートや収納ボックスなど、他の使い道があるおもちゃを選ぶと無駄になりません。

新品にこだわらず、中古品を検討したり、レンタルサービスを利用したりするのもおすすめです。

歩く練習をはじめる時期はいつ?

個人差があるものの赤ちゃんは目安として、生後11ヶ月~12ヶ月頃につかまり立ちを始め、1歳前後に歩き始めます。

1歳前の頃につかまり立ちや高ばい、つたい歩き、1人立ちなどの歩く前兆が見られ始めたら、歩く練習を始めてみましょう

歩く練習は「さぁ練習をしよう!」と一生懸命になってしなくても大丈夫です。

赤ちゃんが歩きたそうにしているときにさりげなくサポートして発達を促しましょう。

手を取って一緒に歩いてあげたり、赤ちゃんが動きたくなるように「こっちへおいで」と笑顔で声をかけたりしてあげてください。

まとめ

赤ちゃんの歩く練習には、歩行器の代わりにおもちゃの手押し車や自宅にある椅子、段ボールなどを利用すると良いでしょう。

手押し車で遊ぶときは、赤ちゃんの姿勢が前のめりになりすぎないように注意し長時間利用しないように気を付けてください。

段差や階段には十分に気を付け、遊ぶときは大人が近くで見守ることが必要です。おもちゃを使ったり、笑顔で声をかけたりして赤ちゃんが楽しく歩けるようにしてあげてください。

おもちゃは発達段階に合ったものを選ぶことが大切です。

おもちゃのサブスクCha Cha Chaでは、赤ちゃんの好みや年齢、発達段階に合ったおもちゃを専門のスタッフが厳選して、2ヶ月に一度お届けしています。

「このおもちゃ買っても遊ばなかったらどうしよう」「使わなくなった時の置き場に困る」といった悩みをお持ちの方は、おもちゃのレンタルという選択肢を検討してみてください。

 

すみこ

すみこ

作業療法士として13年間勤務、現在は医療・教育・育児関連記事を中心にWebライターとして活動中。3児の母(小学生2人&幼稚園児1人)。

作業療法士としての専門知識、母としての育児経験を活かして、具体的でわかりやすい文章を心がけています。

読んでくださる方が前向きな気持ちになれるようなお手伝いができれば幸いです。

主な運営サイト:sumiko-kurashi.com

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