モンテッソーリ教育から学ぶ!おもちゃの量は?与えすぎによる影響とは?
「子どものおもちゃは、一体どれくらい持っていればいいの?」「モンテッソーリ教育を始めたいけど、教具はどれくらい必要なの?」
子育て中のママ・パパは、そんな悩みを抱えたことがあると思います。おもちゃが少ないと刺激が少ないのかな?逆におもちゃが多いと子どもが混乱してしまうのかな?と不安に思ったりしますよね。
実はモンテッソーリ教育では、おもちゃの量を限定することで、子どもの自主性や集中力を育むことができると考えられています。
今回は、モンテッソーリ教育の考え方を参考に、おもちゃの量や収納方法、遊ぶ環境の整え方など、具体的な事例を交えてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
モンテッソーリ教育からおもちゃの適切な量を考える
日本では棋士の藤井聡太さんが幼少期に受けていたことで、話題となったモンテッソーリ教育。100年以上前に提唱された教育法ですが、その効果から今もなお、世界で実践されています。
そんなモンテッソーリ教育から、赤ちゃんに与えるおもちゃの量について学んでいきましょう!
おもちゃの量は10種類にする
モンテッソーリ教育では「おもちゃの量は少ない方が良い」とされています。
これはモンテッソーリ教育が子どもの自主性と集中力を重要視しているからです。モンテッソーリ園でも、子どもが自分の力で教具を選び、集中してほしいという目的から、教具の数を厳選して少なくして、手に取りやすくしているそうです。
具体的な数にすると、どの年齢もおもちゃや教具の数はだいたい10種類くらいが目安です。
少ないと思うかもしれませんが、お子さんがいつも遊んでいるおもちゃを集めてみると、10種類くらいになるはずです。試しに、おうちのおもちゃを数えてみてくださいね!
5歳までの子どもには、複数の選択肢から「どれにする?」という選択は難しいので、二者択一の「どっちにする?」という選択ができる環境を作ることがベストです。
これからおもちゃやモンテッソーリの教具を揃えたい、というママ・パパは10種類くらいを目安に選んでみると良いでしょう。
参考:『3~6歳までの実践版 モンテッソーリ教育で自信とやる気を伸ばす!』藤原 達弘著
自分で選択できる量にする
モンテッソーリ教育では、子どもの自主性を重視しています。まずは子どもが自分でおもちゃや教具を選べる量かチェックします。
0歳のずり這い~ハイハイ時期であれば、赤ちゃんの目線の先におもちゃを2個。
つかまり立ちができるようになってきたら、掴みやすいものを2,3個置きます。
そして、1歳以降になったら10種類くらい、と少なくしておくことがポイントです。
逆におもちゃが多すぎると、遊ぶのに迷ってしまい、選ぶのが難しくなります。遊んだと思ったらすぐに次のおもちゃに移ってしまって、集中して遊ばないということも起きてしまいます。
おもちゃの量が適切になると、子どもは「遊びたい」と感じたおもちゃや教具を自分で選び、満足するまで遊ぶ、というのを1日に何回も繰り返します。こうした自己決定を繰り返していくなかで、自分が好きなものや、没頭できるものを知っていっているのです。
人生は選択の連続です。自分が満足できる選択ができるようになると、人生も満足度の高いものになっていくでしょう。
反対にママ・パパが「次はこれで遊んで…、次はこのおもちゃで…」と、先回りしておもちゃを与えてしまうと、子どもは自分で選ぶことが出来ず、自己決定力が身に付きにくくなります。最終的には「指示待ちの子ども」になってしまうことがあるので注意が必要です。
赤ちゃんの頃から、おもちゃの選択を通して選ぶ練習をしていくと、何でも自分で選ぶ習慣がついていきます。
自分で片付けられる量にする
モンテッソーリ教育では、お片付けにも力を入れています。子どもが自分で片付けられる量かどうか、というところもおもちゃの量を考える材料になります。
モンテッソーリ園では、やり終えた教具は元の場所に片付けてから、次の教具を選ぶという流れが習慣化されているようです。片付けはまだ難しいと思われる1歳半でも、モンテッソーリ園ではできる環境が作られています。
おうちでもできる範囲で真似してみると、片付けの習慣がついていくでしょう。
例えば、「ポットン落とし」は落とす玉と本体をひとつのトレーに収まる分だけをまとめておくことで、子どもが自分で運ぶことが出来て、片付けもしやすいです。
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また片付ける棚に、おもちゃや教具の写真を貼っておくことで、子どもがどこに戻すかわかるので、より子どもに優しい仕様になります。
ただ、「子供が片付けられる量」や「おもちゃの種類は少ない方が良い」という一方で、積み木やブロックなどは数が多いほど知育効果も高いものもあります。積み木は「年齢×100個」といわれたりもしますが、ひとつのおもちゃでも、パーツが多い場合はどうしたら良いのか迷いますよね。
こうした場合は、お子さんが片付けるのに5分~10分程度でできる量を目安に調整するとちょうど良くなるでしょう。
赤ちゃんにおもちゃを与えすぎると良くない?影響は?
赤ちゃんが可愛くてついついおもちゃを買い与えてしまった。成長に合わせておもちゃを買っていたら、いつのまにか増えてしまった、というママ・パパも多いと思います。
赤ちゃんにとって遊びは成長に欠かせない大切なもので、もちろんメリットも大きいです。ですが、おもちゃを与えすぎることによる影響も気になるところですよね。
アメリカのトレド大学の研究で、子どもに4つのおもちゃを与えた場合と、16個のおもちゃを与えた場合で遊び方に違いが出るのかを調べたものがあります。
すると結果、おもちゃが少なかった方は、おもちゃが多かった方に比べて、ひとつのおもちゃで遊ぶ時間が長くなり、いろいろな方法で工夫して遊びました。おもちゃが少ない方が、より集中して、想像力豊かに遊ぶことが分かったのです。
反対におもちゃの与えすぎは、いろんなおもちゃに目移りさせてしまい、集中して遊ぶのが難しいといえます。
その他にも、
- ・注意が散りやすい
- ・片付けられなくなる
- ・おもちゃを雑に扱ってしまう
- ・買ってもらうのが当たり前になる
上記のような影響が考えられます。
「おもちゃを与え過ぎてるかも…」と気になった方は、子どもに渡すおもちゃを少し制限してみると良いでしょう。
おもちゃを1軍、2軍、3軍の3つに分類して整理しよう
おもちゃを10個に絞る、といわれても取捨選択って難しいですよね。そんなときは、次の表を参考に分類わけをしていってみてください。
これをやるだけでも、おもちゃの数を絞れて、お部屋がすっきりし、片付けも楽になります。赤ちゃんや子どもが遊ぶスペースも広くなるので、お家で遊ぶ時間がさらに充実していきますよ。
対象のおもちゃ | ポイント | |
---|---|---|
1軍 | いま1番集中して、よく遊んでいるおもちゃ。 2,3個は次のステップにつながる、 少し難しいおもちゃや教具を置いておくと◎ | 0~3歳は6~10種類くらい。3~6歳は10~15種類くらい。 |
2軍 | 遊ばなくなったおもちゃや難しすぎたおもちゃ。今後にまた活躍しそうなものは2軍に! | ローテーションでたまに1軍と入れ替える。普段は見えないところに収納しておく。 |
3軍 | 壊れていたり、パーツが足りなくて遊べないもの、子どもがもう遊ばないものは思い切って3軍にします。 | リサイクルや中古で売ったり、人に譲ったりしましょう。 |
モンテッソーリ式、おもちゃの収納方法と環境の整え方
モンテッソーリ教育では子ども、大人、環境の3つがそれぞれに関与して、相互に影響を与えあうと考えています。おもちゃや教具は環境にあたりますが、マリア・モンテッソーリは「幼児は乱雑な中では生活し得ない」といい、子どもの生活環境を整えることを重視ししました。環境が整うことで、子どもは積極的に自分から行動するのです。
ほかにも、モンテッソーリ教師の心得12条の1番最初には「環境を整備しなさい」という言葉があり、教師の仕事の中でも「環境を整える」ことが最も大事なことであることを表しています。
子どもの自主性を信じて、成長に合った環境を準備してあげることが大切です。そのために、ママ・パパはおもちゃの数を少なくし、取りやすいようにまとめ、片付けやすいように工夫してあげる必要があります。環境が整えば、お子さんはおもちゃを自分で選び、集中して遊び、終わったら片付けて、ということが次第にできるようになっていきます。
ここからは、モンテッソーリ式の環境の整え方と、具体的な0歳児のときと1~2歳のときのおもちゃと収納について、解説します。
棚とトレイを使って、子どもの自立を促す
モンテッソーリ教育で、棚はとても重要な存在とされています。
教具の整理だけではなく、子どもがひとりで選んで、取り組める過程を重視しているので、そうした環境作りのために棚は最適なんです。
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またモンテッソーリ教育では、棚と同じくらい「トレイ」も重視しています。トレーがあることによって、自分で運べて、遊びやお仕事に集中できます。
1~2歳の子であれば、手に物を持って歩くことに興味を持ち始める時期なので、トレイに物を乗せて運ぶこと自体が楽しいものです。
子どもの気持ちはすぐに別のものに移ってしまうものです。すでにトレイに準備してあることで、子どもの気持ちがホットなうちに遊ばせてあげることができます。
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お部屋も片付いて、子どもの自立にもつながるので一石二鳥です。少し子育てに余裕が出来てきた方は、棚やトレーを取り入れてみてはいかがでしょうか?
0歳のおもちゃと収納
0歳の赤ちゃんには2段の棚を用意します。まだ寝ていることや、ハイハイし始めたころの赤ちゃんに棚は早いと思われるかと思いますが、上記の通り、モンテッソーリ教育では棚の存在が重要視されていて、それは0歳からも活躍するものなのです。
寝返りやずり這いの時期は、赤ちゃんの目線が下の段に集中するので、この段におもちゃを2個置いておきます。2個にすることで、赤ちゃんにどっちのおもちゃで遊ぶか選んでもらいましょう。
次につかまり立ちになったら、棚の上の段に目線が移ります。上の段に、赤ちゃんが持ってみたい、触ってみたいと思うようなおもちゃや教具を2,3個置いておきましょう。
棚を頼りにつかまり立ちをしていくので、棚が倒れない、ぐらつかないようにしておきます。地震が起きたときのためにも固定できるものだと安心です。
1~2歳のおもちゃと収納
1~2歳になり、歩くようになったら4段の棚を用意します。始めのころは、まだ棚につかまって立ち上がることもあるので、0歳の棚と同様に固定はしっかりしておきます。
立ち上がると一気に目線が高くなるので、高い位置にあるものは何でも触ってみたくなります。目線に合った2,3段目に、1番良く遊ぶおもちゃや教具を置いておきましょう。数は厳選して、少なくすることがポイントです。
「おもちゃが少ないと、子どもに必要な刺激が足りないのでは?」と心配になる方もいると思いますが、そんなときは月に1度や季節ごとにおもちゃのローテーションをすることで解決していけます。2軍にいれておいたおもちゃをローテーションで出すと、久しぶりに見るおもちゃは新鮮に映ってまた遊んでくれるでしょう。
またモンテッソーリ教育のなかで、1~2歳は「秩序の敏感期」にあたります。秩序の敏感期とは、場所や順番、習慣といったことに強くこだわり時期のことをさし、いつもと同じ、元の場所に戻せたということに喜びを感じる時期です。
なので、棚の後ろの壁におもちゃや教具の写真を貼っておく方法がおすすめです。子どもは自分で元の場所に戻せた達成感と、いつもと同じという安心感を感じることができます。
ママ・パパもおもちゃはいつも定位置に置いてあげることを心がけましょう。
まとめ│おもちゃを減らすなら、おもちゃのサブスクがおすすめ!
モンテッソーリ教育の考え方を参考に、赤ちゃんに適切なおもちゃの量や収納方法について解説しました。
ポイントは次の3点です。
- ・おもちゃの量は10種類程度が目安
- ・子どもが自分で選び、片付けられるようにする
- ・定期的に見直しをする
おもちゃの量を適切に管理することで、子どもの成長をサポートすることができます。
ただ、おもちゃの適正量や少ない方が良いというメリットもわかったけど、「なかなか減らせない」「知育に良いと思ってつい買ってしまう」ということがあると思います。
そこで、おすすめなのがおもちゃのサブスクです!おもちゃのサブスクを利用すれば、お子さんの月齢・年齢に最適なおもちゃが入れ替わりで届くので、収納を心配することも、「おもちゃを与えすぎてるかも」と心配することもなくなります。
おもちゃを買わなくても、いまのお子さんに必要なおもちゃだけが家にあるという、理想的な環境を作ることができますよ。
おもちゃのサブスク「chachacha」では、保育士や教員など教育現場のプロがお子様の月齢や性格、ご要望にマッチするおもちゃを選定しています。
- ・ひと月あたり3,910円(税別)で6つのおもちゃを遊ばせられる
- ・普段選ばないようなおもちゃが届いて楽しい、と好評いただいております。
また遊んでいて壊してしまったり、うっかりパーツを紛失してしまっても、弁償不要な点も安心です。この機会にぜひ、はじめてみてはいかがでしょうか?
子どもはひとりひとり興味や関心、行動や考え方も違います。どんなおもちゃを置いておくか、購入するか、どんな環境を用意してあげるかは、ママ・パパがお子さんをよく観察して選んであげてくださいね。
子どもが自ら遊び、学び、成長できる環境を整えてあげましょう!
Cha Cha Cha(チャチャチャ)は、
お子様の成長に合わせておもちゃプランニングをし、定期的にお届けする定額制サービスです。
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