成長/発達

赤ちゃんがのけぞって寝るのはなぜ?反り返りの原因と月齢別の対処法を解説

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赤ちゃんがのけぞって寝るのはなぜ?反り返りの原因と月齢別の対処法を解説

すみこ

この記事を書いた人

すみこ

作業療法士歴13年 / 3児の母 / Cha Cha Cha ライター

作業療法士として13年間勤務。医療・教育・育児関連記事を中心に執筆するWebライター。3児の母(小学生2人&幼稚園児1人)。

主な運営サイト:sumiko-kurashi.com

赤ちゃんが体をそらせ、のけぞるような動きをしていると「何か病気なのでは?」「どこか問題があるのかな?」と不安になるパパ・ママも多いのではないでしょうか。 

赤ちゃんが寝ているときに反り返る原因は、不快なサインの表出、寝返りに向けての練習、好奇心や視野の拡大によっておこる一時的なものであることが多いです。

反り返りがあることを過度に心配しすぎる必要はありません。

この記事では、赤ちゃんがのけぞる身体のしくみや原因、月齢別の特徴、今日からできる具体的な対処法まで分かりやすく解説します。

まずは赤ちゃんの身体の仕組みと月齢別の特徴を見ていきましょう。 

「のけぞり」とは?赤ちゃんの身体のしくみ

赤ちゃんが体を弓なりに反らせる「のけぞり(反り返り)」は、赤ちゃんの筋肉の発達や生まれつき備わっている反射が関係しています。

新生児期から見られる代表的な原始反射にモロー反射があります。モロー反射は、大きな音や姿勢の急な変化に驚き、両手をパッと広げた後に何かにしがみつくような動作をする反射的な動きです。

モロー反射そのもので体がずっとのけぞるわけではありませんが、「ビクッ!」とした衝撃で赤ちゃんが目を覚ましてしまい、その驚きや不快感から泣いて体をのけぞらせることがあります。

また、生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ自分の意思で手足を自由に動かすことができません。生後3〜4ヶ月頃にかけて首がすわり、背中の筋肉(背筋)が少しずつ発達していく過程で、一時的に筋肉の緊張が高まり、体がのけぞりやすくなることがあります。

特に、お腹の中にいたときの丸まった姿勢から外の世界の平らな環境に適応していく時期は、背中を伸ばそうとする力が強く働きやすいのが特徴です。

参考:赤ちゃんに見られる反射 – 小児科オンラインジャーナル 

月齢別の特徴と変化の目安

のけぞりは月齢によって原因や頻度が異なります。それぞれの時期の特徴を理解しておくと、対応しやすくなるでしょう。 

新生児~生後2ヶ月

新生児~生後2ヶ月頃に起こるのけぞりは、モロー反射に驚いて泣いた勢いで反り返るケースや、抱っこされたときの不快感によるものが多く見られます。

神経や筋肉がまだ未熟なために起こる自然な現象で、成長して原始反射が消失していく生後3〜4ヶ月頃には、自然と落ち着いてくることが多いでしょう。 

また、眠い・お腹がすいた・暑いといった不快感を言葉で伝えられないため、体全体を使って訴えるという意味でのけぞることもあります。

生後3~5ヶ月

生後3~5ヶ月の時期は視覚が急速に発達し、周囲への興味が高まります。気になるものを目で追おうとして首を大きく動かし、それがのけぞりのように見えるかもしれません。

また、首すわりが安定してくる生後3〜4ヶ月ごろから、寝返りの準備が始まります。寝返りの前段階として、仰向けの状態で腰や足をよじらせたり体をひねったりする動作が増え、これがのけぞりとして目につくこともあります。

モロー反射は徐々に弱まり、生後4〜6ヶ月までには消失していくことが多いです。

のけぞりが気になるときは、環境を整える(授乳タイミングを見直す、室温を調整するなど)だけで落ち着くことも多いでしょう。

生後6~8ヶ月

生後6ヶ月以降になると、寝返りがスムーズになり、お座りやハイハイを始める子も出てきます。

筋力がついたことで、寝返りの練習として力強くのけぞることがあるでしょう。 

さらに、この時期は感情表現がとても豊かになります。

「まだ眠くない!」「オムツが気持ち悪い!」といった不満やイヤイヤの意思表示を、言葉の代わりに「からだ全体ののけぞり」で激しくアピールすることもあります。

動く力が強くなるため、のけぞった勢いによるベッドからの転落やケガに注意が必要です。 

赤ちゃんがのけぞって寝る主な3つの原因

赤ちゃんが寝ているときや布団で過ごしているときにのけぞって寝てしまう主な原因を紹介します。

不快なサイン

赤ちゃんは言葉を話せないため、以下のようなときにのけぞることで意思を訴えています。 

 

    • ・眠い
    • ・暑い
    • ・オムツのぬれ
    • ・食後の不快感
    • ・抱っこ姿勢の不快感

 

泣きながらのけぞっているときは不満を訴えているかもしれません。

何か不快に感じるポイントがないか確認してみましょう。

寝返りの練習

生後4ヶ月頃から、赤ちゃんは寝返りを打つための準備を始めます。

腰をひねったり、背筋を使って上体をのけぞったりして、寝返るための筋力をつける練習を無意識のうちにしています。 

もう少しで寝返りができそう、というときは少し寝返りをサポートしてあげると発達を促せるでしょう。

おもちゃを使ったりしながら自然な遊びの中で寝返りをサポートしてあげてください。

好奇心や視野の拡大

「音のする方を向きたい」「ママやパパの声が聞こえる方を見たい」という好奇心から体をのけぞることがあります。寝た状態のまま首をぐぐっと後ろにのけぞらせることで、自分の真後ろや斜め後ろの世界を見ようとしているかもしれません。 

赤ちゃんからママ・パパや音が出て気になるものが見やすい位置に寝かせてあげると無理な姿勢になることを防げます。

赤ちゃんがのけぞって寝るときにすぐにできる対処法

赤ちゃんがのけぞったまま眠っているとき、「このまま寝かせておいて大丈夫?」「首や骨が曲がってしまわないか心配」と迷うこともあるかもしれません。

赤ちゃんが熟睡しているのであれば、本人にとってはそれが「いま一番落ち着く姿勢」や「楽な姿勢」である可能性が高いため、無理に姿勢を直す必要はありません。

のけぞることで赤ちゃんが頻繁に起きてしまうときや、姿勢を整えて寝かせたいときには次のような対処法を試してみてください。 

おくるみで包む

おくるみで体を包むと、筋肉の緊張を和らげ、安心感を与えられます。モロー反射によって起こる急な手の動きで起きてしまうことも防げるため、特に新生児〜生後3ヶ月ごろの原始反射によるのけぞりに有効です。

ただし、おくるみの使用は方法を間違えると、窒息や股関節の脱臼リスクを伴います。 

寝返りの兆候がみられたらおくるみの使用はやめましょう。おくるみで腕が固定された状態でうつぶせになると、自力で顔を上げたり体勢を戻したりすることができなくなってしまいます。

また、きつく包みすぎると股関節脱臼のリスクがあるため、赤ちゃんが足を自由に動かせるゆとりを持って包んであげてください。

参考:赤ちゃんの股関節脱臼 ―正しい知識と早期発見のために― | 日本小児整形外科学会 – 日本小児整形外科学会 

抱っこの姿勢を変える

抱っこしているときにのけぞる場合は、赤ちゃんの背中がピーンと伸びて緊張している可能性があります。

いつもと違う向きの抱き方(横抱きや縦抱き)に変えたり、赤ちゃんの背中がゆるやかな「C」の字を描くように丸く包み込んで抱っこしてあげると、筋肉の緊張がほぐれて落ち着きます。 

授乳後はゲップをしっかりとさせる

授乳後は背中をやさしくさすって、しっかりゲップをさせてから寝かしつけましょう

ゲップが出ないまま寝かせると、お腹に溜まった空気や逆流が不快感となりのけぞりを引き起こすことがあります。授乳後しばらくは縦抱きで様子を見るのもおすすめです。 

寝床の環境を見直す

寝ている環境に不快な点がないか、エアコンの温度や衣服の枚数などを確認してみましょう。

赤ちゃんは大人よりも暑がりな傾向にありますが、個人差もあるため服装や室温調整で柔軟に対応するようにしてください。

また、柔らかすぎる布団は窒息のリスクがあるため避けた方がよいとされていますが、逆に硬すぎても背中が痛くてリラックスできていない可能性もあります。ベビー用マットレスの上にバスタオルを敷くなどして、硬さを調節してみてください。

寝床の位置は、ママやパパが赤ちゃんから見やすい位置にすると、起きたときにママやパパを探して無理な姿勢になりのけぞってしまうことを防げるでしょう。

参考:こどもの重大な事故を防ぐためのポイント こども家庭庁

落下防止対策をする

生後6ヶ月以降、のけぞりの力が強くなると転落リスクが上がります。

ベビーベッドにはベッドガードを取り付けるか、床に布団を敷いて寝かせる方法が安全です。

ソファなど高さのある場所には、目を離すときは置かないようにしましょう。 

発達障がいとの関連性は?心配なときの受診や相談の目安

赤ちゃんがのけぞっている様子を見ると「自閉症や脳性麻痺の症状では?」と心配になる方もいるかもしれません。

しかし、のけぞるということだけで発達の特性や障がいなどを判断することはできません。月齢ごとの発達(首すわり、お座り、精神的発達など)を総合的に診て医師が判断します。

機嫌がよく、ミルク・母乳をよく飲み、体重がしっかり増えているなら、のけぞりが見られても様子見で大丈夫です。

もし以下の項目に当てはまる場合は、念のため小児科や地域の乳幼児健診で相談してみましょう。

  • ・あやしても目が合わない、笑わない
  • ・おむつ替えや着替えのとき、足や体がカチカチに硬くて開きにくい(常に筋肉が緊張している)
  • ・のけぞるだけでなく、手足がピクピクと一定の間隔で痙攣(けいれん)している
  • ・授乳がうまくできない(ミルクを吸う力が極端に弱い、よくむせる)
  • ・母子手帳の成長曲線から外れて、体重が思うように増えない

赤ちゃんののけぞりや気になる動きは、言葉だけでは医師に伝わりにくいときがあります。

寝ているときや不意に見せる気になる姿勢をスマホで動画に撮っておき、実際の様子を見てもらうと安心です。

参考:自閉症スペクトラムの赤ちゃんの頃の様子とそうでない子との違い | 東京・ミネルバクリニック 

「脳性麻痺」を発症した人に起こる症状をご存じですか?【医師監修】 | メディカルドック 

赤ちゃんの反り返り、大丈夫?よくある理由と受診チェックリスト | 小児科オンラインジャーナル 

まとめ

赤ちゃんがのけぞって寝る行動は、原始反射の影響や背筋の発達、寝返りの練習、あるいは「暑い」「周りを見たい」といった赤ちゃんの自己主張であることがほとんどです。成長とともに筋肉のコントロールが上手になれば、自然と不自然なのけぞりは減っていきます。

まずは「Cカーブ」を意識した抱っこや、授乳後のゲップの徹底、室温の調整など、今日からできる工夫で赤ちゃんをリラックスさせてあげてくださいね。

もし不安を感じるときは、一人で抱え込まずに、動画を持って小児科や健診の場で専門家に相談してみましょう。

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