
モンテッソーリ教育で後悔する前に知っておくべきメリットとデメリット!やめる人はなぜやめるのか?
近年注目されている『モンテッソーリ教育』は人気のある教育法で、聞いたことがある人も多いと思います。そんな中で、モンテッソーリ教育を取り入れたことで後悔した人や失敗した人も少なからずいるようです。実際にはどのようなことをするのか。何に注意して取り組まなければいけないのかなどを解説していきます。
良さそうだからといって無闇に手を出してしまうと後悔することになりかねないので、しっかりとポイントを抑えましょう!
モンテッソーリ教育とは?
そもそもモンテッソーリ教育とは何かを解説していきます。
モンテッソーリ教育は今から100年以上前にイタリア人のマリア・モンテッソーリという女性によって提唱された教育法になります。マリアモンテッソーリはイタリア人女性として初めての医学博士として知られており、子どもは生まれながらにして自ら学んでいく『自己教育力』という力が備わっていると提唱しました。大人はその環境を整えてあげて見守ることで自発的に行動し、成長していくと考えました。
1907年にモンテッソーリは、知的障害のある子どもの治療教育を基にした「こどもの家」を設立します。そのこどもの家で行われていた教育法が世界から注目を浴び、『モンテッソーリ教育』と呼ばれるようになりました。現在では110カ国以上でモンテッソーリ教育が取り入れられている人気の教育法になります。
モンテッソーリ教育の目的とは?
モンテッソーリ教育は「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことを目的としています。
モンテッソーリ教育ではこどもの自発性を尊重する為、大人はその環境を整えた上で見守るという姿勢が求められます。
モンテッソーリを取り入れている施設などに関しては、この目的に沿った形でありながら様々な手法でモンテッソーリ教育を行なっています。その為、通わせる際はそれぞれの施設がどういった手法でこの目的を達成するのかを見てみる必要があるでしょう。
モンテッソーリ教育で後悔した主な理由7選
実際にモンテッソーリ教育を取り入れてから後悔した人たちは何に後悔しているのでしょうか。モンテッソーリ教育自体に関しては悪い教育法ではないですが、それぞれの家庭によって合う・合わないがあるようです。それでは実際に後悔した理由をそれぞれ見ていきましょう。
1. 環境を整えるのが困難
モンテッソーリ教育を行うにあたり、一番多く声が上げられているのがこの『環境』を整えることが難しく、後悔につながってしまっているようです。モンテッソーリの環境とは、どこまでのレベルを求めるかにもよりますが、通わせる施設によってもモンテッソーリ教育のレベルは様々です。
とはいえ、モンテッソーリ教育をする上で、施設となるべく同じ環境を家でも整える必要がある為、仮に施設がモンテッソーリ教具を多く揃えている場所であれば、家でも少なからずの教具を揃える必要はあります。しかし、モンテッソーリの教具はどれも単価が高く、通常のおもちゃとは比にならないほどの金額がかかってしまう為、金銭面での負担が大きくなってしまいます。
また、施設で行なっている共通のルールを家でも実践するとなると中々親への負担が大きいのも事実。そういった理由から環境を整えられず後悔につながっている人も多いようです。
2. 協調性にかける子になってしまった
次に挙げられるのは、モンテッソーリ教育の弊害として協調性が失われる点です。モンテッソーリ教育では、「子どもが関心を持ったことに対してとことん集中して取り組む」という方針をとっているため、好きなことばかりを集中して行い、グループに入った時に協調性がない子になってしまいます。
実際に日本の社会での適応性を考えた時にそれをリスクと捉えるのであれば、後悔につながってしまう要因となるでしょう。
3. 周囲の環境に溶け込めない
モンテッソーリ教育を幼い頃から受けている子どもは自発的に興味関心のあることに没頭する傾向にあるため、もし公立の学校に通わせるとなると、どうしても周りの子供と比べて浮いてしまいがちです。
周りの子どもとの違いを感じて友達作りに苦戦したり、教室内の環境の違いに適応できないなどの可能性が挙げられます。モンテッソーリ教育では静かな環境で集中する時間が長いため、一般の学校のような環境だと音が敏感に入ってきてしまい、気疲れしたり集中できなかったりしてしまう傾向があります。
4. 親子関係に違和感を感じる
従来の親子関係として子どもを褒めることはごく普通なことなのですが、モンテッソーリ教育では子どもが、褒められるためではなく『自分自身の成長のため』に取り組むよう促します。
その為、過度に褒めずに子どもがすることを『認める』という概念のもと見守ってあげなければいけません。
すると褒めたり褒められたりすることに慣れている親からすると、もどかしく子どもとの関わり方に悩んでしまう方も多いようです。
5. モンテッソーリの質の違い
モンテッソーリ教育を行なっている教室や施設はどこも同じかというと全く違います。『質の違い』というのもそれぞれの環境やプログラム、カリキュラムなども異なるため施設によってモンテッソーリ教育自体の質が大きく異なってくるのです。
モンテッソーリ教育を行う学校や教室に通わせることを考えているのであれば、まずはそれぞれの方針や環境などをしっかりと調べる必要があります。
実際にはモンテッソーリ教育を実施している保育園や幼稚園を探すとなるとそれだけでも選択肢は限られてきますので、しっかりと質の違いを見極めておきましょう。
6. 子どもが楽しそうではない
こちらは親がモンテッソーリ教育に夢中になってしまうと起こりがちな後悔になります。
モンテッソーリ教育はあくまでもお子さまが『自発的に』取り組むことを前提としている為、親が強制させたり、強いる形になってしまうと子どもは楽しくなさそうであったり、辛そうにしていることがあります。
この姿を見てしまうと親としては、自己満足でやっているだけなのかもと自己嫌悪に陥ってしまいがちです。しかし、子どもは感情の起伏が激しく、日によってテンションも様々なのでタイミングを見ながら見守ることが大事になってきます。
7. 外遊びの時間が少ない
モンテッソーリ教育の特徴として毎日1時間またはそれ以上の時間を『お仕事』の時間に費やすことから一般的な幼稚園などのように室内活動と屋外活動の時間が分かれてはいません。その為子どもによっては一日屋内で静かな環境で集中して『お仕事』をしていることも珍しくなく、活発に活動する機会が少なくなっています。
その為、活発に体を動かすことが好きな子どもからすれば机に向かって静かに作業する時間を苦痛と感じたりしてしまう子も。
逆に静かな環境で机に向かって活動することに慣れている子からすると体力面などで周りよりも劣ってしまうデメリットも挙げられます。
モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園で後悔すること
モンテッソーリ教育を本格的に取り入れるとなると、ほとんどの人は幼稚園や保育園など預ける園を検討するでしょう。そこでモンテッソーリ幼稚園での特徴を踏まえながら気をつけるべきポイントを解説していきます。
縦割り保育を取り入れている
モンテッソーリ保育の基本的な形としては、異なる年齢の子どもたちが同じ空間で過ごす異年齢保育(縦割り保育)が挙げられます。
メリットとしては、異なる年齢のお友達たちと過ごすことで、社会性や協調性が自然に身につき、年上の子は年下の子に対してお世話をしてあげたりといった光景が見られます。
その一方縦割り保育ならではのデメリットもあるようです。
月齢が低い場合は、年上の子に甘えたりすることもできたりしますがその反面月齢が高い子になると下の子を優先して先生の時間を使いがちだったりするので月齢が高い子は我慢することがあります。
またその反動で下の月齢の子をいじめてしまったりということもあります。
時間割の違い
モンテッソーリを取り入れている園では通常の園と違い、『お仕事』の時間があります。お仕事の時間は自主性を尊重することに重きをおいている為、得意なことは伸びる反面、好きなことしかやらなくなってしまったり、お外遊びの時間が減り、体力面が低下したりするデメリットがあります。
また、自主的に率先して物事をやることができる子はハマりますが、自主的に取り組むことができない子に関しては、モンテッソーリの理念上大人は見守る立場の為放置されているような感覚になってしまう恐れもあります。
一般の環境との差異が生じる
モンテッソーリ教育ではもちろん一般の教育方針とは異なるため、後々公立の学校などに通った際に環境に馴染むことができず後悔するといったケースが挙げられます。具体的には、一般的に習う鍵盤やハーモニカを周りはできるけどやってこなかったため出来ないことや、基本少人数が基本のモンテッソーリの為、人数の多さや雑音の多い環境に馴れず集中することができない場合があります。
お子様のとって環境の変化は負担も大きい為、性格などを見極める必要があります。
親にとってのデメリット
お子様の焦点を当ててデメリットを挙げてきましたが、親にとってはどうでしょうか。以下の内容は一般的な園と比較しての内容で大変である内容を挙げていきます。
役割が多い
モンテッソーリを行う園では基本的に少人数制となるため、その分それぞれの親への負担比率は高くなります。昔と比べてコロナの影響で行事は減ってはいるものの、係や当番は必然的に多くなります。
また、子どもに対して自らの意見を発表する場を設けていることから親御様に対してもそういった場面は多く、積極的に参加する必要性が出てきます。
送迎やお弁当
一般的な園などは自宅の近くなどにあったりする為、送迎はそこまで負担にはならないですが、そもそもの園の数が少ない為家から少し離れた場所にあることが多いです。そうなると送迎の負担は毎日のことになるのでとても大変な負担となります。
実際に多くの親御さんも送迎の負担が大きかった!といった声が挙げられています。
毎日のこととしてお弁当もその一つです。
行事が少ない
モンテッソーリ教育を導入している園は一般の園と比べて、行事が少ない傾向にあります。一般的にはお遊戯会やイベント毎での催し物などがよく開催されるため、園での子どもの様子などがわかるのですが、比較すると少ない点が挙げられます。
モンテッソーリ教育を導入している園では運動会やお遊戯会、クリスマス会などメインのイベントごとはありますが、そのための練習などにはあまり時間をかけずに、日常での学びを優先します。
モンテッソーリ教育の向き不向き
モンテッソーリ教育の向き不向きはどういったところで生まれてくるのか。世間のイメージとしては、集中して一つのことに取り組むことがモンテッソーリのイメージとして挙げられます。なので落ち着きのない子どもはモンテッソーリ教育に不向きと思われがちですが実際はそうとも限りません。基本の理念として、子どもの自主性を見守り、自ら成長していく姿を見守るのが理想の形となっているため、どちらかと言うと子どもよりも親御さんへの向き不向きが存在します。
辛抱強く『見守る』ことができるか否か
一番最初の分岐点としては、辛抱強く子どもの成長を見守ることができるか否かが挙げられます。子どもがやることは大人からしてみれば非効率なことや間違っていることが多々あります。その都度進む道を修正してあげたくなるので親心ですよね。しかし、モンテッソーリ教育では、大人はあくまでも見守りながら環境を整えてあげることが必要になってきます。
時間をかけて見守ることが億劫に感じてしまう場合は不向きになってしまいストレスの元となってしまう可能性があります。
環境を整えられるか否か
モンテッソーリ教育を行うためには通う施設と似た環境を整えてあげる必要はあります。その為、家庭内の環境はある程度変える必要性が出てきます。
モンテッソーリ教具一つ一つをもし揃えるとなると価格も高い為経済的にも圧迫してしまいます。もちろん専用の教具を揃える必要はありませんが、徹底的に行いたい!となる場合はそれなりの出費がかさんでしまうことになります。
また、知識面においても大人がある程度身につけておく必要性があるので、現状のお子さまが何に興味を持ち、どういった環境を整えるべきなのかを把握してあげる必要があります。
子どもの向き不向きよりも親の向き不向き
先述の通り、モンテッソーリ教育では子どもの向き不向きというよりかは親御さんの向き不向きが大きく関係してきます。もちろん最初から物事に集中して取り組むことを得意とする子はモンテッソーリ教育に向いているでしょう。しかし、子どもはそれぞれ異なる性格のため、スタート地点が異なるだけ。
そのスタート地点からどういった形で親御さんがサポートしてあげられるかで大きく結果は変わってくるでしょう。仮に集中することが得意なお子さまだとしても親御さんが環境を整えられず過ごしているとお子さまの目指す姿からかけ離れていってしまうことも十分にあり得ます。
後悔する前にできること
モンテッソーリ教育は無闇に手を出してしまうと後悔してしまうことがあるので、後悔する前にどんなことをするべきなのかを抑えておきましょう!
知識面や情報を仕入れる
まずは、モンテッソーリ教育がどういったものなのかをしっかりと把握した上で、もしモンテッソーリ教育を取り入れた場合どうなるのか。近くの施設はどういったところがあるのか。環境を整えられそうか。実際にモンテッソーリ教育を取り入れた際の状況を想像して入念な準備をしておく必要があります。
その際、どれくらいの環境変化があるのか、変わる環境に適応できそうか。などを判断する必要があります。一度始めて長く続けることになると一時のことではないのでしっかりと考えましょう!
環境を整えられるかどうか
モンテッソーリ教育を始めるにあたっては何よりも子どもの自主性を尊重する必要があります。子どもが『やってみたい!』となった時、その環境を整えて見守ってあげられるかどうかがとても重要になってきます。
大人からすると、それはやらなくても。。と感じたことだとしても子どもがやりたいと思ったことを尊重してあげてその環境を提供してあげましょう!
無理な環境でないか
環境を整えることは自発的にできることですが、そもそも現状として無理な環境ではないか否かも重要になってきます。仮にモンテッソーリの施設に通うとした場合、家の近くにあるか、通える範囲内にあるかどうか。周りに理解のある人がいるかどうか。経済的に子どもがやりたいと思った時に叶えてあげられるかどうか。
そういった環境が無理な状況でないかをしっかりと考えておきましょう!
モンテッソーリ教育はおもちゃから始められる
モンテッソーリ教育は気軽に始められるものではなく、まずは『心構え』や『子どものことをしっかりと知る』必要が出てきます。そこで手始めにできることとして、子どもの好きなことや関心を知ることが挙げられます。そこで相性が良いのがおもちゃのサブスクになります。
おもちゃのサブスクではさまざまな種類のおもちゃを通して子どもの興味関心を知り、発育を促すことができます。子どもが集中して行うことはなんなのか。移り変わる子どもの関心はどういった傾向があるのかなどを身近なものでしっかり把握が出来ます。
その中でも保育士など子どものプロの意見を取り入れられるのがおすすめのポイントになります。
モンテッソーリ教育を考えている方は是非おもちゃのサブスクを通して本格的なモンテッソーリ教育へと繋げてみてはいかがでしょうか?
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